Royal Engagement Rings

世界中が羨望の眼差しを送った!
プリンセスたちの指輪物語

婚約指輪や結婚指輪は、愛する人から贈られた瞬間から自分の一部となり一緒に時を重ねていく第二のパートナーとも言えるもの。ふたりの想いと愛が宿った「指輪物語」は唯一無二。花嫁の憧れ、世界のプリンセスたちはどんな物語を紡いできたのか…? 往年のプリンセスから現代のプリンセスまで十人十色の指輪物語を覗いてみよう。

ロマンティックなエピソード満載!
往年のプリンセスたち

激動の時代を生き抜いてきた往年のプリンセスたち。そのドラマティックで華やかな人生を表すように、婚約指輪もゴージャスで個性が際立つデザインが多い印象。各国の王室のプライドとも取れる宝石の大きさも見所!

グレース・ケリー(モナコ)

  • Getty Images
  • Getty Images

アカデミー賞受賞女優からモナコ公妃となったグレース・ケリー。夫であるレーニエ大公が贈った指輪はルビーとダイヤモンドがあしらわれたエタニティだったが、当時他のセレブたちがさらに大きなダイヤモンドの指輪をしていることを知り「我が妃に恥をかかせられない!」と10.74カラットもあるバゲットカットのダイヤモンドリングを贈り直したのだとか。つまりグレース妃は二つの婚約指輪を持っていることに。一般人ではなかなかないエピソード。さすがはロイヤル。

リリアン王女(スウェーデン)

  • Getty Images

凜とした美しさが目を惹くスウェーデン王室のリリアン王女(左から2番目)。ベルティル王子(左から4番目)と正式に結婚できたのは、なんと出会って33年もの月日が経ってから。理由は、ベルティル王子には王位継承権があったことと、当時の王室は一般人との結婚を認めていなかったという二つの理由から。それでもふたりの愛は冷めることなく長きにわたり内縁関係を続けたそう。晴れて夫婦になれたのは王子63歳、リリアン61歳の時だった。33年越しの結婚指輪はふたりの一途の愛の表れに他ならない。

マーガレット王女(イギリス)

  • Getty Images
  • Aflo

イギリスのエリザベス女王2世の妹であるマーガレット王女(右から3番目)は、ファッションや王室写真家として活躍していたアンソニー・アームストロング=ジョーンズ(右から4番目)と1960年に結婚。アンソニーが贈ったのは、ルビーとダイヤモンドがデザインされたバラの形をしたリング。これはアンソニー自らがデザインした特注。王女のミドルネームがローズだったため、バラのモチーフにすることを思いついたのだそう。さすがファッション業界人、おしゃれ!

ソラヤ王妃(イラン)

  • Getty Images

イラン王朝最後の王妃となったソラヤ王妃は、2番目の妻ながらモハンマド王から惜しみない愛を贈られ続けた妃。プロポーズの際に贈られたのが、なんと22.37カラットもある雫型のダイヤモンドリング。指からこぼれ落ちそうなほどのリングはまさにため息もの! ソラヤ王妃は体が弱く、結婚式を1年延期したが、病床に伏す王妃を元気づけるために王様は毎日ジュエリーを贈られたとか。おとぎ話のようで本当の話。ソラヤ王妃は本当に愛されたプリンセスだったのだ。

ダイアナ元妃(イギリス)

  • Getty Images
  • Getty Images

“イギリス王室史上最も美しい妃”と亡くなった今も語り継がれるのがダイアナ元妃。チャールズ皇太子との結婚は残念ながらうまくいかなかったけれど、プロポーズをした時に愛があったことは確か。12カラットのサファイアの周りを14個のダイヤモンドが囲う花のようなリングデザインはあまりにも有名だが、当時の王室ではちょっとした物議を醸していたのだとか。多くのロイヤルは唯一無二のリングを選ぶのに対し、ダイアナ元妃のリングは一般にも流通しているデザイン。それを良しとしない声も上がったのだそう。当の本人が気に入っているのだから、そこは大目に見てほしい…。

現代は自立した女性たちが
輝くプリンセスに!

現代のプリンセスたちは王室という立場に振り回されすぎず、「自分らしさ」を表現するのがとても上手。それは指輪選びにも如実に表れている。ゴージャスでこぼれ落ちそうなほど大きいリングではなく、指輪そのものに“意味を込める”風潮があるようだ。

キャサリン妃(イギリス)

  • Getty Images
  • Getty Images

学生時代から長きにわたり交際を続け、ウィリアム王子の妻となったキャサリン妃。亡き母を愛するウィリアム王子が選んだ婚約指輪は、ダイアナ元妃の形見でもあるサファイアの指輪だった。それを受け取ったキャサリン妃は王子とふたりで未来を語り合ったとか。オンリーワンの指輪が欲しい!とワガママを言ってもいいように思えるが、ウィリアム王子の気持ちを大事にし、受け止めるキャサリン妃。懐が広い!若いのに感心。

レティシア王妃(スペイン)

  • Getty Images
  • Getty Images

ジャーナリストとしてのキャリアをもち、民間からスペイン王室へ嫁いだレティシア王妃。当時皇太子だったフェリペ6世が彼女に贈った婚約指輪が、なんと約50万円という親近感の湧く価格で当時話題に。シンプルなバンドデザインのものだが、日常的につけられてそれはそれで実用的なのかも。ちなみにふたりは新婚旅行も海外ではなくスペイン国内を回ったとか。フェリぺ6世は実に堅実で愛国心にあふれた方のようだ。

メアリー妃(デンマーク)

  • Getty Images
  • Getty Images

デンマーク王太子妃のメアリー妃はオーストラリア出身で、マイクロソフトで働いていたというバリキャリ女性。シドニーオリンピックでフレデリック王太子と出会い恋に落ち、熱烈なプロポーズを受ける。その際贈られたリングが、ルビー、ダイヤモンド、ルビーの順に石が配された一風変わったデザイン。これは王太子がデンマークの国旗をイメージしたオリジナルだそう。「異国の地の王室へようこそ、僕が一生守るよ」という王太子なりの愛が感じられる。

ヴィクトリア王太子(スウェーデン)

  • Getty Images
  • Getty Images

18歳で王位継承者となったヴィクトリア王太子は、極度のプレッシャーから拒食症に。治療の一環で通い始めたジムで出会ったのが現夫のダニエルだった。民間人との結婚を父である国王が認めてくれるはずもなく、ふたりは7年間説得を試みる。ダニエルは普通の人なら逃げ出すほどの厳しいスケジュールで知られる王室マナーや語学、歴史などを叩き込まれたそう。そしてついに認められ、将来のスウェーデン女王夫妻が誕生。気になる婚約指輪は実にシンプルな立て爪のダイヤモンドリング。ふたりの絆の強さと愛の深さを潔いまでに表現されているようで素敵。

  • Text / Megumi Sawamura
  • Editor / Kyoko Takahashi
  • Produced by HEARST made